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今日は「イノベーション ー多様性の科学ー」です。
はじめに
マシュー・サイド著「多様性の科学」の参考に記事を書いていきたいなと思います。2021年6月第一版の本です。
組織を作る上で役に立つ内容なのではないかな〜と勝手に想像しております。
副題は「画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織」です。
では早速、見ていきましょう。
今回は全く異なる2つのものを掛け合わせることの面白さを見ていきます。
2つのイノベーション
イノベーションには2つの種類があると言います。
一つが、ある程度方向性が決まった中で、段階的にアイデアを深めていくタイプの「斬新的イノベーション」
生物の進化の過程で言うと、自然淘汰のようなもので世代ごとに起こる小さな変化。
もう一つが、それまで関連のなかった異分野のアイデアを融合する方法の「融合のイノベーション」
生物の進化の過程で言うと、有性生殖で、2つの個体が1つに組み合わさって新たな個体が生まれる。
今は融合のイノベーションが変化や革新の圧倒的主役となっているそうです。
融合のイノベーションの失敗が起きる時
融合のイノベーションの代表的な失敗例としてあげていたのが、今や当たり前の、キャスター付きスーツケース。
昔のスーツケースはキャスターがなく、重い荷物を持ち上げていたそうです。汽車を降りると重たいスーツケースを持たないといけないと思い憂鬱だったとか・・・。
1958年、ある方が思いついたのが、キャスター付きスーツケース!!今ならめっちゃいいやんと思うのですが、同時は「そんなの誰も使わない」「不恰好」と一蹴されたそう。そしてお蔵入り。
1970年、別の方がキャスター付きスーツケースを思いつきます。ですが、大手の百貨店には悉く断られ、「スーツケースをごろごろするなんて頭がおかしいと思われて今のです。当時は男っぽさを誇りにする感覚が強くて、夫が妻のスーツケースも持っていました」
やっと採用されたのは、ある百貨店の副社長にあった時だそうです。店頭で販売すると飛ぶように売れたとか。
失敗とは、今までの価値基準で物事を判断し、そのチャンスに企業の上層部が気が付かないことだと言っています。
イノベーションの敵は熟練した深い知識だそうです。
こんな例えも!
トランプのブリッジでプロと初心者を戦わせた。当然プロが勝利した。次にルールに一部変化を加えた。すると初心者が勝った。プロはルールの変化についていけなかった。
第三者のマインドセット
融合のイノベーションを起こす人の特徴として、移民が挙げられています。移民が融合のイノベーションを起こす割合はそうでない人を比較すると高いのだそうです。
それは、古い習慣や思い込みを不変なものとは思わないような新たな角度から物事を捉えられる思考回路ができていることと、2つの文化を経験することで広いアイデアで物事を組み合わせることができるからだと言っています。
移民でない私たちができることは、ある物事から「概念的距離」をとることが大切だと言います。
例えば1つの物事に没頭している状況から、概念的にちょっと離れてみることで新たな視点が得られると言います。これは当事者でありながら、第三者のマインドセットを持つ、融合のイノベーションが起こりやすい状態です。
ですが、自分一人でやるよりも、やはり他人の手を借りた方が良さそうです。
ネットワーク化
シリコンバレーではなぜあのように起業家が多かったのか、それはアイデアを秘密にせず、どんどん共有し、相談しながら新しいものを生み出すという集合場所があったからだとと言われています。
半導体産業の若き男女は毎年、ワゴン・ホイール、シェ・イヴォンヌ、リッキーズ、ランドハウスといった店に集まった。みな仕事帰りにそこに向かい、酒を酌み交わしながら語り合う。ゴシップや戦果報告のほか、位相ジッタ、ファントム回路、磁気バブルメモリ(中略)といった話題に花を咲かせるのだ。
エンジニアたちが自由に交流し、情報やアイデアが活発に行き交い、融合して、さらに新しいアイデアが生まれた。「解決できない問題があったら、ワゴン・ホイールに行って誰かに聞けばいい」と言うのがお決まりのジョークになっていたといいます。
情報をオープンにして、誰にも気兼ねせず、自由に意見を言い合える場というう風土が次々をイノベーションを起こしていくために必要な条件の1つのようです。
最後に
これからもさまざまなイノベーションが起こっていくと思います。
その時に必要なのは、やっぱり多様性。違う角度から物事を見れる人と一緒にいると言うのは非常に大切なことだと思います。
意見の相違なんてもろともせず、自由に発言し、いろんなチャレンジができればとても面白いことが起きていくんでしょうね。
勤務中にそういう時間をとるなんてことは難しいですから、何か先進的なことをしたい方は、勤務後の時間をどう使うかが大切なようですよ。
では、今日はこの辺で。最後までお読みいただきありがとうございました!!
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